なぜ医療機関に“採用広報”が必要なのか?
少子高齢化と人材流動化が進む医療業界では、「出せば来る時代」は終わりを迎えています。多くの求職者が応募前に採用ポータルサイトやSNS、採用サイトを調査し、「この職場は安心できそうか?」「自分に合っているか?」という視点で判断します。
理念や文化、働く人の空気感までを“言語化”し、“可視化”することが、今の医療採用広報に求められています。
採用広報に含めるべき3つのブランド要素
1.理念と価値観の発信
・「私たちはどんな想いで医療に取り組んでいるのか?」を一言で表す
・スタッフの声を交えて“共感される言葉”に変換する
2. 働く環境・成長支援の可視化
・研修制度/キャリアパス/シフト体制など“安心材料”を提示
・写真・動画・インタビューを活用し、リアルな雰囲気を届ける
3. スタッフ紹介による“人間味のある職場像”
・「どんな人が、どんな気持ちで働いているか」が最大の訴求力
・年齢やキャリアが近い人の言葉こそ響く
採用広報の具体的チャネルと活用法
・採用サイト
ブランドメッセージ・理念・環境・キャリア情報を一元化
・SNS(Instagram・Xなど)
スタッフの雰囲気、イベント、日常の“感じのよさ”を発信
・Googleビジネスプロフィール
診療の評価だけでなく、職場の評判形成にも影響
・採用パンフレット・スライド投影資料
学生向けイベントや合同説明会で活用できる基本ツール
採用広報のよくある失敗と対策
・“ありきたりな表現”で差別化できていない
→「理念」や「先輩の声」をコピペではなく、自分たちの言葉で表現しましょう。
・現場とのギャップが大きく、ミスマッチにつながる
→採用広報は現場スタッフとの共創でつくるべきです。
・更新されず「古びた情報」が信頼を損ねている
→最低でも3ヶ月に一度の見直し・情報更新を徹底しましょう。
まとめ:「見える化」が応募と定着を決める
採用広報は、「働く前のブランディング体験」です。理念、環境、人の魅力を“見えるかたち”で発信することが、応募数にも、定着率にも、ブランドにも直結します。
今こそ、自院の採用広報を「単なる募集」から「戦略的ブランディング」へと進化させましょう。
この記事の監修
ブランディング・ディレクター 豊田 善久
1979年生まれ、東京都出身。学校卒業後、印刷会社で現場を経験。広告代理店勤務を経てブランディング会社であるパドルデザインカンパニー勤務。病院、クリニック、介護施設、訪問サービスなど、医療・介護業界のホームページ制作やパンフレット、リーフレット、動画制作などに多数携わる。あらゆる業種・業界への企画提案経験をもとにお役立ち情報を発信しています。
東京港区のブランディングカンパニー
パドルデザインカンパニーは、5職種で編成されたブランディングカンパニー。ブランドコンサルティングとデザイン会社の両側面を持ち合わせ、クライアントの課題に実直に向き合います。南青山に構える本社を主な拠点に、東京・神奈川・千葉・埼玉の1都3件を中心に、北海道から沖縄まで全国対応可能です。