Key Point
インナーブランディング×スタッフ研修の組み合わせ術
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Key Point
研修は“理念を動かす装置”になる。行動が変わるブランド教育とは
研修とブランディングを連動させて、理念が“行動になる瞬間”をつくり出します。

なぜ理念研修だけでは浸透しないのか

年1回の理念研修をやっているのに、現場では意識されていない。
これは多くの医療機関が抱える悩みです。
原因は、“研修が研修で完結してしまっている”から。
日々の業務や日常のコミュニケーションと接続していない理念は、記憶には残っても行動にはつながりません。

インナーブランディングを“研修の構造”に組み込む方法

1. 研修冒頭に“理念と今日のテーマの関係性”を明示する
例えば、「接遇マナー研修」なら、「私たちの理念である“安心と信頼”を、言葉と態度でどう表現するか?」と結びつけることで、目的意識と一貫性が生まれます。

2. 体験型・ワーク型で“自分ごと化”を促す
・理念を1人ひとりが“自分の言葉”で翻訳してみる
・“理念が体現されたと感じたエピソード”を全員で共有
・“理念に反するかも”と感じた場面から改善策を考える
こうしたワークを交えることで、理念が「正解を学ぶもの」ではなく「対話と気づきの対象」になります。

3. 研修後に“行動の変化”をフォローする仕組みを整える
・翌月に「理念を意識して行動したこと」を共有する場を設ける
・上司やリーダーが、理念に沿った行動を称賛・フィードバックする
・委員会で“理念実践度チェックリスト”を運用する

こうした“研修後”の仕掛けが、学びを職場文化に変える鍵となります。

インナーブランディング×研修の連携事例

・新入職員向け:理念×医療接遇ロールプレイ研修
・中堅職員向け:理念×後輩育成のためのコミュニケーション研修
・全体研修:理念×患者体験設計ワークショップ
・管理職研修:理念×フィードバック技術と評価項目の再設計

ポイントは“理念からスタートし、理念で終える”構成

研修の前後で理念をセットで扱うことで、「学び=組織の価値観とつながっている」という意識が強まります。
これにより、理念が「ただのお題目」ではなく、日々の判断や行動の“基準”として内面化されていきます。

まとめ:理念は“現場の研修”で血の通った行動に変わる

インナーブランディングは、現場の教育と組み合わせてこそ本領を発揮します。
理念を軸にした学びの場を設計し、それがスタッフの行動・判断・接遇にまで自然と反映される状態こそ、ブランド文化が根づいた医療機関の姿です。

この記事の監修

ブランディング・ディレクター 豊田 善久
1979年生まれ、東京都出身。学校卒業後、印刷会社で現場を経験。広告代理店勤務を経てブランディング会社であるパドルデザインカンパニー勤務。病院、クリニック、介護施設、訪問サービスなど、医療・介護業界のホームページ制作やパンフレット、リーフレット、動画制作などに多数携わる。あらゆる業種・業界への企画提案経験をもとにお役立ち情報を発信しています。

東京港区のブランディングカンパニー

パドルデザインカンパニーは、5職種で編成されたブランディングカンパニー。ブランドコンサルティングとデザイン会社の両側面を持ち合わせ、クライアントの課題に実直に向き合います。南青山に構える本社を主な拠点に、東京・神奈川・千葉・埼玉の13件を中心に、北海道から沖縄まで全国対応可能です。