Key Point
“理念の見える化”にICTを活かす|インナーブランディングへの展開法
ホーム成功の秘訣“理念の見える化”にICTを活かす|インナーブランディングへの展開法
Key Point
“らしさ”は、日常の中で育てていくもの
ICTを使って、理念を“見える”文化に変える

理念を掲げるだけでは、文化にはならない

どんなに素晴らしい理念を掲げても、それが職員の行動や判断に活かされていなければ、ただの「お飾り」になってしまいます。
とくに介護施設では、「その場その場の判断」が日々求められます。だからこそ、“理念をどう行動につなげるか”を支える仕組み=インナーブランディングの工夫が不可欠です。
そしていま、ICTツールを使った“理念の見える化”が、現場に静かに浸透しはじめています。

本記事では、“理念を働き方に根づかせるICT活用法”を実例を交えて紹介します。

“理念を見える化”するためのICT活用ステップ

01.理念を“言葉”から“日常のエピソード”にする
・スタッフが理念に沿った行動をした際に、それを投稿・記録できるチャットツールや共有ノートを運用
・例:「○○さんが困っていたとき、自然に手を差し伸べてくれていました」など、行動に表れた“理念”を見つけて発信
・「こういうことが、うちらしさなんだね」と日常で再確認する仕掛けに

02.理念×研修×ICTで“学びを定着”させる
・理念研修を動画化して、クラウドでいつでも見返せるようにする(新入職員・中途職員向けにも効果大)
・eラーニング形式で「理念に関するケーススタディ」をクイズ化・反転学習型で実施
・受講履歴を記録できるシステムを使えば、継続的な浸透状況の可視化も可能

03.“理念の声”を日々の業務に織り込む
・朝礼アプリや業務日報フォーマットの中に「理念に関するひと言コメント欄」を追加
・業務チャットに「理念ボット」を導入し、週1回理念の一節と問いかけを自動配信
・理念を“思い出させる仕掛け”が、働き方と意識にじわじわ効いてくる

ICT×理念浸透がもたらす施設のメリット

“自分たちらしい判断”ができる人材が育つ
→ 想定外の場面でも、理念を判断軸にできる職員が増える

「ここで働く意味」が職員の中に根づく
→ 給与や条件以上に、“共感できる文化”が定着率やモチベーションに影響

理念そのものが“魅力”として伝えられるようになる
→ 採用広報・パンフレット・見学案内などで、実践として語れる“自社らしさ”を伝えられる

理念浸透のよくある課題と解決のヒント

・「理念が“壁に貼ってあるだけ”になっている」
→ ICTを通じて“行動としての理念”を投稿・可視化し、日常の中で自然に触れる機会を増やす

・「時間がなくて研修が形骸化しがち」
→ 短時間・スマホで受講できる動画研修やマイクロラーニング形式に切り替える

・「理念が抽象的でピンとこない」
→ チャット内で“自社らしい行動エピソード”をストックし、現場言語で具体化していく

まとめ:ICTは、理念の“習慣化”を支える味方になる

理念は、年に一度の研修や冊子だけでは根づきません。
日々の業務の中で、「思い出す」「意識する」「語り合う」ことを仕組みとして持つことが、文化になる第一歩です。
そしてICTは、それを負担なく、自然に、そして継続的に支えるツールです。
“理念を行動に変える仕掛け”として、やさしいテクノロジーの力を、うまく取り入れていきましょう。

この記事の監修

ブランディング・ディレクター 豊田 善久
1979年生まれ、東京都出身。学校卒業後、印刷会社で現場を経験。広告代理店勤務を経てブランディング会社であるパドルデザインカンパニー勤務。病院、クリニック、介護施設、訪問サービスなど、医療・介護業界のホームページ制作やパンフレット、リーフレット、動画制作などに多数携わる。あらゆる業種・業界への企画提案経験をもとにお役立ち情報を発信しています。

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パドルデザインカンパニーは、5職種で編成されたブランディングカンパニー。ブランドコンサルティングとデザイン会社の両側面を持ち合わせ、クライアントの課題に実直に向き合います。南青山に構える本社を主な拠点に、東京・神奈川・千葉・埼玉の13件を中心に、北海道から沖縄まで全国対応可能です。