Key Point
家族向け広報を“ブランド資産”に変える方法
ホーム成功の秘訣家族向け広報を“ブランド資産”に変える方法
Key Point
“伝える努力”が、信頼と応援を生む
家族への発信は、ブランド価値の源になる

「伝えているつもり」が、いちばん伝わらない

「うちの施設はちゃんとやっている」と思っていても、それが家族に伝わっていなければ、信頼にはつながりません。
日常のケアの積み重ねも、理念や取り組みも、“伝えてこそ意味がある”というのが、ブランディングの基本です。
とくに家族は、直接施設に来る機会が限られる分、広報・情報発信の質が信頼形成の鍵になります。

本記事では、家族向けの発信を“信頼資産”に変える広報の考え方と実践術をご紹介します。

家族向け広報を“ブランド資産”にする3つの視点

01.“伝えたいこと”より“家族が知りたいこと”を意識する
・イベント報告や設備紹介だけでなく、「今日のようす」「スタッフの思い」「日常のエピソード」に関心が集まる
・「入居してからの暮らしがどう変わったか」「どんな人が支えてくれているか」を伝えることで、施設への信頼が育つ
・情報を一方的に出すのではなく、“共感できる物語”として発信する工夫が大切

02.発信ツールを“家族の暮らし”に合わせて設計する
・手紙・紙の通信(施設だより)→ 高齢のご家族やアナログ派向けに効果的
・LINEやメール配信 → 気軽に読めるフォーマットで“タイムリーな安心”を届ける
・Instagram・noteなどSNS活用 → 雰囲気・人柄・日常の“あたたかさ”が伝わりやすい
・複数ツールを目的別に使い分けることで、伝わる力が格段に高まる

03.“見える言葉”で施設の想いを届ける
・スタッフのコメント入りで「私たちはこう考えてケアしています」と“思い”を伝える
・理念や方針を抽象的に語るのではなく、実際の取り組みや日常行動と結びつける
・「伝え方に“人の顔”があるか?」が、広報の印象を左右する

家族広報をブランディングに変える効果

日々の安心感と信頼感が育つ
→ 「様子がわかる」「考え方が伝わる」ことで、任せる不安が軽くなる

「応援したい施設」へと関係性が変化する
→ 感謝の言葉・寄付・紹介など、自然な“応援行動”が生まれる

採用・営業・連携にも効果が波及する
→ SNSやWeb上の発信が外部にも届き、「あたたかい雰囲気の施設」と認識される

家族向け広報のよくある課題と改善のヒント

・「毎月の発信が義務的になっている」
→ 職員の“声”や家族の“反応”を取り入れることで、広報にリアリティが生まれる

・「スタッフが書くのが苦手…」
→ テンプレート+音声入力やインタビュー形式で、負担を減らし“想い”を引き出す

・「家族が読んでくれているか不安」
→ 小さな返信機能(いいね・感想・QRアンケート)を設けて反応を可視化し、やりとりを習慣化する

まとめ:“伝える努力”が、信頼と応援を育てる土台になる

介護の現場でどれだけ素晴らしいケアをしていても、それが家族に伝わらなければ「ない」のと同じ。
でも、日々の様子やスタッフの想いを丁寧に発信することで、家族との距離はぐっと縮まります。
広報は手間ではなく、「うちらしさ」を伝える最大のチャンス。
今こそ、“伝える力”を施設のブランド資産として育てていきましょう。

この記事の監修

ブランディング・ディレクター 豊田 善久
1979年生まれ、東京都出身。学校卒業後、印刷会社で現場を経験。広告代理店勤務を経てブランディング会社であるパドルデザインカンパニー勤務。病院、クリニック、介護施設、訪問サービスなど、医療・介護業界のホームページ制作やパンフレット、リーフレット、動画制作などに多数携わる。あらゆる業種・業界への企画提案経験をもとにお役立ち情報を発信しています。

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パドルデザインカンパニーは、5職種で編成されたブランディングカンパニー。ブランドコンサルティングとデザイン会社の両側面を持ち合わせ、クライアントの課題に実直に向き合います。南青山に構える本社を主な拠点に、東京・神奈川・千葉・埼玉の13件を中心に、北海道から沖縄まで全国対応可能です。