Key Point
パンフレット制作の失敗あるあると改善のヒント
ホーム成功の秘訣パンフレット制作の失敗あるあると改善のヒント
Key Point
“作ったのに読まれない”には理由がある
ありがちなミスを避ければ、パンフレットはもっと生きる

「いい感じにできたのに、誰も見てくれない」──その原因は?

パンフレットをつくるとき、多くの医療機関が“見栄えの良さ”や“情報の網羅性”を重視します。
しかし、一番大事な「患者に伝わっているか?」という視点が抜けてしまっていることも少なくありません。

本記事では、医療機関パンフレット制作でよくある“失敗あるある”と、それを改善するための具体策をご紹介します。

パンフレット制作の“失敗あるある”と改善のヒント

01.情報を詰め込みすぎて“読む気が起きない”
・【失敗例】「診療案内・医師紹介・設備・アクセス・理念・Q&A…全部入りの分厚いパンフレット」
・【問題点】情報過多で、どこを見ていいかわからず、結果として手に取られない
・【改善ヒント】「誰に・何を伝えたいか」を明確に絞る/複数の分冊・用途別リーフレット化を検討

02.“医療用語だらけ”で患者が理解できない
・【失敗例】「CT、MRI、AI診断支援…とにかく先進性をアピール」
・【問題点】医療者には当たり前でも、患者には伝わらない/信頼より“不安”が生まれる
・【改善ヒント】専門用語はイラストや吹き出しでやさしく解説/“人に話すようなトーン”を意識

 

03.“スタッフの顔が見えない”パンフレットになっている
・【失敗例】「理念はあるけれど、“誰がどう関わるか”が書かれていない」
・【問題点】“無機質な病院”という印象になり、親近感・信頼感が湧きにくい
・【改善ヒント】スタッフ紹介を“人柄がにじむ形”で設ける/写真が難しい場合はコメントや手書き文字でも◎

04.“目的不明”のままデザイナーに丸投げしてしまう
・【失敗例】「制作会社にお任せしたら、きれいだけど“自院らしくない”仕上がりに」
・【問題点】「何のためのパンフレットか」が曖昧なまま進行すると、“誰にも響かないもの”が出来上がる
・【改善ヒント】事前に「目的・ターゲット・伝えたい価値」を整理して共有/使用シーンを明確に

05.“設置場所や配布方法”まで設計されていない
・【失敗例】「受付横に積んであるだけで、誰も取っていかない」
・【問題点】“届くべき人”に届かない=パンフレットが機能しない
・【改善ヒント】渡すタイミング(診療後・面談時など)を明確に/診療科・目的別で配置場所を工夫

チェックリスト:制作前に押さえるべき設計ポイント

・このパンフレットは「誰のため」にある?
・その人に「何を伝えたい」?
・どんな場面で「手に取られる・渡される」?
・どのくらいの「文字量・言葉づかい」が適切か?
・見た人が「どう感じてほしい」?

この5点が整理されていれば、パンフレットは“伝わる広報誌”に生まれ変わります。

まとめ:“作成すること”が目的になっていないか、立ち止まってみる

パンフレットは、「作成すれば終わり」ではなく「伝わってはじめて価値が生まれる」ものです。
ありがちなミスは、“誰に・どう伝えるか”という設計不足から生まれます。
制作の前に立ち止まり、目的と役割を明確にすることで、そのパンフレットは“信頼される医療の入口”に変わります。

この記事の監修

ブランディング・ディレクター 豊田 善久
1979年生まれ、東京都出身。学校卒業後、印刷会社で現場を経験。広告代理店勤務を経てブランディング会社であるパドルデザインカンパニー勤務。病院、クリニック、介護施設、訪問サービスなど、医療・介護業界のホームページ制作やパンフレット、リーフレット、動画制作などに多数携わる。あらゆる業種・業界への企画提案経験をもとにお役立ち情報を発信しています。

東京港区のブランディングカンパニー

パドルデザインカンパニーは、5職種で編成されたブランディングカンパニー。ブランドコンサルティングとデザイン会社の両側面を持ち合わせ、クライアントの課題に実直に向き合います。南青山に構える本社を主な拠点に、東京・神奈川・千葉・埼玉の13件を中心に、北海道から沖縄まで全国対応可能です。