Key Point
パンフレットの“評価・改善”に活かせる患者・職員のフィードバック法
ホーム成功の秘訣パンフレットの“評価・改善”に活かせる患者・職員のフィードバック法
Key Point
“使われているか”を知ることが、次の一歩をつくる
パンフレットの改善は、“現場の声”をどう拾うかで決まる

「いいパンフレットをつくったはずなのに、効果が見えない」――その理由は?

パンフレットは一度完成したら終わりではありません。
むしろ大切なのは、“実際に使われてどう感じられているか”を検証し、次に活かすこと。
患者や家族、そして現場スタッフからのフィードバックには、改善のヒントが詰まっています。

本記事では、医療現場で実践できるパンフレット改善のための声の集め方と反映方法を紹介します。

パンフレット改善に活かせる“2つの視点からの声”

01.患者・家族の声=「伝わっているか」を測る材料
・実際に手にした人が「読めたか」「理解できたか」「安心できたか」を知ることが大切
・医療従事者にとって当たり前の内容でも、「難しい」「文字が小さい」と感じられている可能性も
“想定読者のリアルな反応”を得ることが、伝わる設計への第一歩

02.スタッフの声=「使えているか」「渡しやすいか」を測る材料
・受付・看護師・医師など、パンフレットを“手渡す立場”の視点は極めて重要
・「説明しやすいか」「患者さんが反応するか」「手間なく使えるか」など、運用面でのフィードバックを得ることで“現場で生きるパンフレット”に改善できる

フィードバック収集のおすすめ方法(手軽に実践可能)

・ミニアンケート(手渡し or Web)
 → 例:「読んで安心できましたか?」「わかりにくい部分はありましたか?」など3問程度/自由記述欄も設けると◎

待合室や受付に“意見カード”設置
 → 気づいたことを自由に書ける形式/匿名でもOK/回収BOXとセットで運用

スタッフ対象のミニヒアリング or シート
 → 「どのページがよく使われる?」「患者の反応は?」「配布タイミングは適切か?」など、配布現場に聞くだけで実用度が見える

パンフレット見直しミーティング(年1〜2回)
 → 担当者や現場スタッフで共有会を設けることで、「何を変えるべきか」「何が伝わっていないか」が明確に

集めたフィードバックの“反映のしかた”

・改善項目に優先順位をつける(情報更新/デザイン見直し/構成整理)
・“全体更新”ではなく“該当ページだけ差し替え”も検討
・印刷物はすぐに直せなくても、Web版や次回印刷時の更新リストに加える
・「どんな声をもとに変えたか」をパンフレットの裏面などで紹介すると、“改善する医院”として信頼が高まる

パンフレット制作のよくある課題と改善のヒント

・「感覚で“読まれていない気がする”と判断している」
→ 印象ではなく、実際の声(アンケート・コメント)をもとに改善ポイントを見える化する

・「スタッフからの声が集まらない」
→ 職種別・シーン別に質問を変えると答えやすい/月次カンファレンスの冒頭に5分共有でも十分効果あり

・「改善したいけど、予算も人も足りない」
→ “全部つくり直す”より、「必要な1ページだけ更新」+「差し込みリーフレット」など小規模改善で十分対応可能

まとめ:“使われているパンフレット”は、“声に応えるパンフレット”から生まれる

パンフレットは、つくるだけでなく“育てていく”ツール。
そのためには、現場と患者のリアルな声を丁寧に拾い、反映できる設計と運用体制を持つことが不可欠です。

「読まれているか」「伝わっているか」「使われているか」――
その問いかけを続けながら、“医院らしさ”がより伝わるパンフレットへ磨いていきましょう。

この記事の監修

ブランディング・ディレクター 豊田 善久
1979年生まれ、東京都出身。学校卒業後、印刷会社で現場を経験。広告代理店勤務を経てブランディング会社であるパドルデザインカンパニー勤務。病院、クリニック、介護施設、訪問サービスなど、医療・介護業界のホームページ制作やパンフレット、リーフレット、動画制作などに多数携わる。あらゆる業種・業界への企画提案経験をもとにお役立ち情報を発信しています。

東京港区のブランディングカンパニー

パドルデザインカンパニーは、5職種で編成されたブランディングカンパニー。ブランドコンサルティングとデザイン会社の両側面を持ち合わせ、クライアントの課題に実直に向き合います。南青山に構える本社を主な拠点に、東京・神奈川・千葉・埼玉の13件を中心に、北海道から沖縄まで全国対応可能です。