“なんでも診ます”より、“〇〇に強い”が印象をつくる
多くのクリニックが掲げる「内科全般」「地域に根ざした医療」。
もちろん大切ですが、選ばれる医院になるためには“具体性のある記憶に残る設計”が必要です。
たとえば、
・発熱のときはあの先生のところ
・子どもの肌トラブルはあそこ
・花粉症の薬は、こっちのクリニック
というように、“〇〇ならここ”の認知がある医院は、自然と患者の選択肢に入ります
“〇〇に強い医院”として伝えるリーフレットの設計3ステップ
01.強みを1つに絞り、キャッチコピーで打ち出す
・例1:睡眠に悩むあなたへ、専門医がサポート
・例2:お子さまの肌トラブル、ご相談ください
→ キーワードと患者ニーズを掛け合わせた“ミニスローガン”が効果的
02.悩み→受診→改善の“ストーリー設計”を入れる
・悩み(夜眠れない)→来院(まず相談から)→改善(生活が整ってきた)
→ “自分ごと”として想像しやすくなり、行動へのハードルが下がる
03.「相談してもいい」と思える導線を明示する
・LINEでの事前相談/初診の流れ/匿名質問フォームなど
→ “受診前提ではなくてもOK”の雰囲気を出すと、関係の入口が広がる
構成例|A4チラシ or 三つ折りリーフレット(特化型テーマ別)
▢上部
・タイトル:眠れない夜、ひとりで悩んでいませんか?
・サブコピー:睡眠外来・生活改善支援も行っています
・ビジュアル:落ち着いた夜のイメージ+やわらかい表情の医師写真など
▢中部
・① よくあるお悩みとチェック項目
→ 「寝つきが悪い」「朝起きても疲れが取れない」「昼間に強い眠気がくる」など
・② 受診からの流れ+改善例
→ ストレスケア・生活指導・薬の調整など、やさしいトーンで紹介
▢下部
・LINE/Web予約QR/相談フォーム
・「受診を迷っている方も、まずは情報だけでもご覧ください」などの一言で背中を後押し
リーフレットのよくある課題と改善のヒント
・「何でも診ているが、印象に残らない」
→ むしろ“ひとつに絞る”ことで覚えてもらえる。テーマ別チラシ・リーフレットを複数展開する設計が効果的
・「リーフレットを配っても反応がない」
→ 「誰に向けてのリーフレットか」が明確でないと、行動につながりにくい。“〇〇にお困りの方へ”という冒頭コピーで入口を作る
・「内容はいいが“行動導線”が弱い」
→ 紙面に「予約・質問・資料請求」などの具体的な次のステップを用意することが大切
まとめ:“テーマをしぼる設計”が、“思い出してもらえる医院”をつくる
伝えたいことが多いほど、印象はぼやけてしまいます。
だからこそ、紙面ごとに“伝えるテーマを一つに絞り、患者の記憶に残す”設計が有効です。
「〇〇なら、あそこに相談してみようかな」
そんな風に思ってもらえるリーフレットを、一種ずつ丁寧に仕上げていきましょう。
この記事の監修
ブランディング・ディレクター 豊田 善久
1979年生まれ、東京都出身。学校卒業後、印刷会社で現場を経験。広告代理店勤務を経てブランディング会社であるパドルデザインカンパニー勤務。病院、クリニック、介護施設、訪問サービスなど、医療・介護業界のホームページ制作やパンフレット、リーフレット、動画制作などに多数携わる。あらゆる業種・業界への企画提案経験をもとにお役立ち情報を発信しています。
東京港区のブランディングカンパニー
パドルデザインカンパニーは、5職種で編成されたブランディングカンパニー。ブランドコンサルティングとデザイン会社の両側面を持ち合わせ、クライアントの課題に実直に向き合います。南青山に構える本社を主な拠点に、東京・神奈川・千葉・埼玉の1都3件を中心に、北海道から沖縄まで全国対応可能です。