Key Point
“紙媒体の使い分け”で伝え方を最適化する広報設計
ホーム成功の秘訣“紙媒体の使い分け”で伝え方を最適化する広報設計
Key Point
紙媒体を使い分けると、伝わり方も変わる
“だれに・なにを・どう伝えるか”で紙媒体を選ぶ時代へ

“パンフレットやリーフレットは一種あればいい”と思っていませんか?

医療現場の広報では「パンフレットがあれば十分」と思われがちですが、
実際には目的・対象・シーンによって、必要な紙媒体の情報設計は異なります。

たとえば──
・地域住民向けの告知チラシ
・初診時に渡す安心リーフレット
・求職者向けの採用パンフレット
・スタッフが施設紹介用に持つショップカード

これらをすべてを1つの紙媒体で済ませようとする”と、誰にも響かない紙媒体になってしまうのです。

“パンフレットなど紙媒体の使い分け”を考える3つの切り口

01.「だれに渡すか」で構成を変える
・患者/家族/地域住民/他院/求職者/スタッフ など
→ 同じ医院でも、対象ごとに知りたい情報・メッセージのトーンは違う
→ 例:「患者向けには安心」「紹介先向けには信頼」「求職者向けには共感」がカギ

02.「何のために渡すか」で情報量を変える
・認知目的:A4チラシ(短く・目を引く)
・関係づくり:リーフレット(日常の不安に寄り添う)
・採用強化:採用パンフレット(読み込む・深く知る)
“目的に特化してどこまで深掘るべきか”がパンフレット設計の判断軸

03.「どこで渡すか」で見た目を変える
・院内設置:静かなデザイン/読みやすさ重視
・外部配布:目を引く表紙/携帯しやすいサイズ
→ 紙媒体の“接触環境”を想定し、手に取られるか・持ち帰られるかまでデザインする

紙媒体活用の仕組みづくり|使い分けを“機能させる”ために

・配布場所に応じて「ここに置くべき紙媒体」を選定(棚・受付・外来カウンターなど)
・紙媒体の種類ごとにスタッフが案内しやすいよう「用途別の管理シート」を用意
・「この紙媒体が機能したら〇〇が増える」というKPI設計(見学数/LINE登録数 等)をもとに最適化する

紙媒体によくある課題と改善のヒント

・いろいろ制作したが、使われていない
→ 設計段階で“誰が・どこで・何のために使うか”が不明瞭。配布シーンから逆算して制作する。

・パンフレットが重くて渡しづらい
→ 説明が必要な時はパンフレット、それ以外はリーフレットやショップカードで第一印象だけ渡すという2段構え設計が有効。

・紙媒体の管理が煩雑
→ 更新管理を簡易化するには、“印刷前提”ではなく“PDF配布・更新型設計”の併用も効果的。

まとめ:“1種類ですべて”は、結局“誰にも届かない”

情報を届けるとは、「正しく作る」以上に「相手に合わせて変える」こと。
紙媒体の力は、使い分けることで最大化します。
伝えたいことが多いときこそ、“紙媒体を用途別に作り分ける”。
その一手間が、届き方と反応を変えてくれるはずです。

この記事の監修

ブランディング・ディレクター 豊田 善久
1979年生まれ、東京都出身。学校卒業後、印刷会社で現場を経験。広告代理店勤務を経てブランディング会社であるパドルデザインカンパニー勤務。病院、クリニック、介護施設、訪問サービスなど、医療・介護業界のホームページ制作やパンフレット、リーフレット、動画制作などに多数携わる。あらゆる業種・業界への企画提案経験をもとにお役立ち情報を発信しています。

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パドルデザインカンパニーは、5職種で編成されたブランディングカンパニー。ブランドコンサルティングとデザイン会社の両側面を持ち合わせ、クライアントの課題に実直に向き合います。南青山に構える本社を主な拠点に、東京・神奈川・千葉・埼玉の13件を中心に、北海道から沖縄まで全国対応可能です。