Key Point
ブランディング委員会の立ち上げ方|理念と現場をつなぐメンバー選定と組織設計
ホーム成功の秘訣ブランディング委員会の立ち上げ方|理念と現場をつなぐメンバー選定と組織設計
Key Point
形だけのブランディング委員会で終わらせない。ブランドを動かす“人選と設計”の技術
活動が継続し、理念が実行されるブランディング委員会にするための土台づくりを紹介します。

“名ばかりブランディング委員会”にしないためには設計がすべて

多くの組織でブランディング委員会がうまく機能しない理由は、立ち上げ時の“目的不明確”“人選ミス”“運営形骸化”にあります。
医療機関でブランディング委員会を設ける際は、役割と期待を明確にし、現場目線と理念の架け橋となるよう設計することが肝心です。

ブランディング委員会の成功は“メンバーの質と多様性”で決まる

1. 役職や年次を横断したメンバー構成にする
管理職・ベテランスタッフだけで構成すると、“トップダウン型”のブランディング委員会になります。
若手や中堅、バックオフィスなどさまざまな立場のスタッフを加えることで、“現場目線”と“多様な声”が生まれ、組織全体の巻き込みにつながります。

2. 院長・マネジメントからの“期待表明”を明確にする
「ブランディング委員会にどんな期待をしているか」「どんな変化を生みたいか」を院長や経営層が明文化し、最初に全体へ伝えることで、メンバーの意義と誇りが育ちます。

3. 活動目的を“実行可能な粒度”で定義する
ブランディング委員会の目的が曖昧だと動けません。
例:
・理念をスタッフに浸透させる施策を月1つ考案
・“患者にとって感じの良い対応”を見える化する仕組みを作る
・月1回、ブランディング委員会ニュースを院内掲示する
など、具体的に行動できる単位で設計することが重要です。

ブランディング委員会立ち上げ時に設けるべき3つのステップ

ステップ1:準備段階(目的共有・発起人決定)
・ブランディング委員会の目的と院としての意図を全体に説明
・発起人メンバー(事務長、看護師長、現場リーダーなど)を任命

ステップ2:初期設計(役割分担・会議体の整備)
・広報役、議事録係、アイデア起案担当などを決定
・月1回の定例開催/年4回の施策実行ペースを設定

ステップ3:院内全体への発信・募集
・院内報や掲示物で「ブランディング委員会立ち上がりました」宣言
・“サポートメンバー募集”としてライトな関わり方を設けると参加のハードルが下がります

小規模クリニックでも可能な小規模ブランディング委員会例

・3人編成、週1の“朝10分ミーティング”からスタート
・LINEグループやチャットツールでアイデアを継続共有
・月に1件「ここが“らしくて良かった”エピソード」を全体に共有

まとめ:ブランディング委員会は“仕組み”ではなく“人”が動かすもの

ブランディング委員会は、理念を文化として根づかせるためのエンジンです。
継続するためには、“誰が関わるか”と“どう動ける構造か”が最重要ポイント。
目的を明確にし、少人数でも主体的に動ける仕組みを整えることで、ブランディング委員会は確実に現場を変える力になります。

この記事の監修

ブランディング・ディレクター 豊田 善久
1979年生まれ、東京都出身。学校卒業後、印刷会社で現場を経験。広告代理店勤務を経てブランディング会社であるパドルデザインカンパニー勤務。病院、クリニック、介護施設、訪問サービスなど、医療・介護業界のホームページ制作やパンフレット、リーフレット、動画制作などに多数携わる。あらゆる業種・業界への企画提案経験をもとにお役立ち情報を発信しています。

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パドルデザインカンパニーは、5職種で編成されたブランディングカンパニー。ブランドコンサルティングとデザイン会社の両側面を持ち合わせ、クライアントの課題に実直に向き合います。南青山に構える本社を主な拠点に、東京・神奈川・千葉・埼玉の13件を中心に、北海道から沖縄まで全国対応可能です。