Key Point
高齢者の“できる”を支える介護テクノロジーとは?
ホーム成功の秘訣高齢者の“できる”を支える介護テクノロジーとは?
Key Point
「できた!」の笑顔を、技術で支える。
テクノロジーは、自立と尊厳を守る味方。

テクノロジーは、“管理”ではなく“可能性”のためにある

介護施設におけるテクノロジー活用といえば、「見守り」や「記録」のイメージが先行しがちです。
しかし今、注目されているのは、高齢者の「できる」を引き出し、自分らしい生活を支えるテクノロジー
歩く・食べる・話す・つながる──そんな一つひとつの「日常の喜び」を、技術の力で取り戻していく取り組みが増えています。

本記事では、自立支援型ケアを支えるテクノロジーの具体例と、そのブランディング効果をご紹介します。

“できる”を引き出す介護テクノロジー活用の視点

01.リハビリ支援機器で“動ける”を育てる
・自立支援型ロボット(歩行アシスト、起立補助など)は、動作の安定だけでなく「自信の回復」にもつながる
・センサー付き運動機器で、ゲーム感覚でトレーニング → 継続率・笑顔がアップ
・「やってもらう介護」から「一緒にできる介護」へ転換し、職員との関係性も前向きに変化

02.会話支援・脳活ツールで“つながる力”を保つ
・対話型AI(例:おしゃべりロボット)との会話を通じて、発話や感情の活性化を促進
・音楽・回想・クイズなど、認知症ケアに適した機能を備えたICTツールで脳の刺激を日常に取り入れる
・「誰かと話せる」「話したいと思える」気持ちを育むことが、QOLに直結する

03.“やってみたい”を応援する仕掛けとして使う
・タブレット操作やVR体験など、年齢に関係なく「新しい体験」ができる機会をつくる
・食事の献立決め、レクリエーションの投票、塗り絵や写真共有など「参加型コンテンツ」で主体性を引き出す
・「自分にもできた」が重なることで、自己効力感と生活意欲が高まる

自立支援テクノロジーの導入がもたらす価値

「この施設に入ってよかった」と感じてもらえる
→ 入居後も“できること”が増えたり、維持できたりすることで、利用者・家族の満足度が向上

“前向きな介護”を実践する施設として差別化できる
→ 「介護=衰える場所」ではなく、「人生を楽しみ続ける場所」へ

スタッフのやりがい・定着率も高まる
→ 入居者の前向きな変化に立ち会えることが、職員の喜びと誇りにつながる

テクノロジー活用のよくある課題と解決策

・「使いこなせるかどうかが不安」
→ 専門職(作業療法士、リハビリスタッフなど)と連携して活用する体制を整える
→ 操作が簡単なものから段階的に導入する

・「多大な費用がかかるイメージがある」
→ 助成金や補助金の活用/レンタルサービスの併用で初期負担を抑える

・「高齢者がテクノロジーに拒否感を示すのでは」
→ “便利な機械”ではなく“楽しい道具”として紹介し、無理なく慣れていける関わりを工夫する

まとめ:“できる”が増えると、人生が前向きになる

介護の本質は、「できないことを補う」だけでなく、「できることを広げる」こと。
テクノロジーは、その“可能性を支えるパートナー”です。
「この施設では、母がまた笑顔で歩くようになった」「父が楽しそうに話すようになった」──そんな声が、施設のブランドそのものになります。
自立支援の一歩に、テクノロジーという味方を。それは、“あたたかい介護”の選択肢を、もっと広げてくれます。

この記事の監修

ブランディング・ディレクター 豊田 善久
1979年生まれ、東京都出身。学校卒業後、印刷会社で現場を経験。広告代理店勤務を経てブランディング会社であるパドルデザインカンパニー勤務。病院、クリニック、介護施設、訪問サービスなど、医療・介護業界のホームページ制作やパンフレット、リーフレット、動画制作などに多数携わる。あらゆる業種・業界への企画提案経験をもとにお役立ち情報を発信しています。

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パドルデザインカンパニーは、5職種で編成されたブランディングカンパニー。ブランドコンサルティングとデザイン会社の両側面を持ち合わせ、クライアントの課題に実直に向き合います。南青山に構える本社を主な拠点に、東京・神奈川・千葉・埼玉の13件を中心に、北海道から沖縄まで全国対応可能です。