Key Point
「写真1枚」がつなぐ、家族との信頼|日常共有のデジタル活用
ホーム成功の秘訣「写真1枚」がつなぐ、家族との信頼|日常共有のデジタル活用
Key Point
“この笑顔が見られるだけで安心する”
日常の一コマが、信頼の大きな種になる

“見えない日常”が、不安の正体になる

介護施設に家族を預けるということは、“日々の暮らしが見えなくなる”ことを意味します。
どんな表情で過ごしているのか、どんなごはんを食べているのか、誰とどんな話をしているのか――
それが見えないからこそ、家族は「大丈夫かな」「ちゃんと笑っているかな」と不安になります。
そんなとき、1枚の写真が届ける“見える安心感”が、施設への信頼を大きく育ててくれるのです。

本記事では、家族との距離を縮める“写真活用の工夫”と、そのブランディング効果を紹介します。

家族とつながる“写真共有”の実践ポイント

01.日常の“ささやかな瞬間”を切り取る
・季節イベントや行事だけでなく、食事、散歩、おしゃべりの時間など、何気ない日常を意識的に撮影
・「○○さんが、今日こんな表情をされていました」「この一言が印象的でした」など、エピソード+写真で届けると感動が深まる
・形式より“あたたかさ”を優先し、「素の表情」「スタッフとの自然な関わり」が映る写真がベスト

02.“見える場所・届くタイミング”を設計する
・LINE公式アカウント、家族向けアプリ、施設内限定のWebギャラリーなどを活用して“負担なく届けられる”方法を選ぶ
・更新頻度は“無理のない月数回”+“季節イベントのたびに特集”が理想
・希望者には紙でのプリント送付も対応し、デジタルに不慣れな家族も取り残さない

03.“安心を届ける”トーンと構成を意識する
・写真だけでなく、「今日は天気がよかったので庭で日光浴をしました」「レクリエーションではこんな笑顔が見られました」など、語りかける文体で伝える
・撮影・共有の許諾やプライバシー配慮のルール整備も忘れずに。信頼ベースの運用を大切に
・“ご本人らしさ”が伝わる写真を選ぶことで、家族の「うちの○○さんらしいね」が引き出される

写真共有が施設にもたらす信頼と効果

「何気ない日常」が安心材料になる
→ 家族の「想像の不安」を、写真という“証拠の安心”で具体化できる

家族との距離が近づき、クレームが減る
→ 普段から写真で様子が伝わっていれば、トラブル時の信頼度も大きく変わる

“あたたかい施設”としての印象が育つ
→ WebサイトやSNSでも活用でき、「この施設、雰囲気がいいね」と思ってもらえる材料に

日常共有のデジタル活用でのよくある課題と改善のヒント

・「毎日撮るのは大変…」
→ ルーティン化(例:週1回、部署ごとに交代制)+テンプレート文活用で運用負担を軽減

・「プライバシーや肖像権が心配」
→ 入居時に撮影・共有に関する同意書を取得し、掲載範囲も家族とすり合わせておく

・「どんな写真が喜ばれるかわからない」
→ 家族からのアンケートで“見たい瞬間”を聞き、優先的に撮影・共有していく

まとめ:“写真1枚”が、信頼のコミュニケーションになる

施設での暮らしを家族が“見られない”という事実は、放っておけば不安の火種になります。
でも、1枚の写真がそれを安心に変え、「ここに預けてよかった」という想いを生むことができるのです。
ICTを味方にしながら、“つながりの可視化”を日常の一部に。
小さな「見える化」の積み重ねが、施設の信頼とブランディングを支えていきます。

この記事の監修

ブランディング・ディレクター 豊田 善久
1979年生まれ、東京都出身。学校卒業後、印刷会社で現場を経験。広告代理店勤務を経てブランディング会社であるパドルデザインカンパニー勤務。病院、クリニック、介護施設、訪問サービスなど、医療・介護業界のホームページ制作やパンフレット、リーフレット、動画制作などに多数携わる。あらゆる業種・業界への企画提案経験をもとにお役立ち情報を発信しています。

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パドルデザインカンパニーは、5職種で編成されたブランディングカンパニー。ブランドコンサルティングとデザイン会社の両側面を持ち合わせ、クライアントの課題に実直に向き合います。南青山に構える本社を主な拠点に、東京・神奈川・千葉・埼玉の13件を中心に、北海道から沖縄まで全国対応可能です。