Key Point
“制作会社まかせ”を卒業するパンフレット発注準備のポイント
ホーム成功の秘訣“制作会社まかせ”を卒業するパンフレット発注準備のポイント
Key Point
伝わるパンフレットは、“つくる前”から勝負が始まっている
発注準備の質が、“医院らしさ”を左右するカギに。

「なんだか思っていたのと違う…」は準備不足のサイン

パンフレットを外注したとき、
「仕上がりがイメージと違った」
「医院らしさが感じられない」
「内容は合っているのに、なぜか伝わらない」
――そんな悩みが生まれる背景には、“発注前の設計不足”があるケースがほとんどです。

パンフレット制作は、依頼した時点で半分決まっている。
そう言えるほど、準備段階の設計と情報整理が、完成物の質に直結します。

“伝わるパンフレット”にするための発注前準備3ステップ

01.「目的」「対象」「設置場所」を明確にする
・目的:このパンフレットは何のために作るのか(例:初診案内/訪問診療の認知/地域連携強化)
・対象:主な読み手は誰か(例:60代以上の患者/紹介元の医師/介護職など)
・設置・配布場所:どこで、どのように手に取られるか(院内/施設/郵送/イベント配布など)

→ この3点を簡易的なパンフレットで言語化するだけでも、依頼先との共有精度が格段に高まります。

02.“載せたいこと”より“伝えたいこと”を整理する
・“情報”ではなく、“伝えたい印象や価値”に目を向ける
・例:「安心感のある雰囲気を伝えたい」「在宅まで支える診療方針を知ってもらいたい」
・“誰に、どう感じてほしいか”を書き出すことで、見せ方やコピーの方向性が定まりやすくなります

03.スタッフの声・写真素材・エピソードを用意しておく
・制作会社はデザインや構成のプロでも、「医院の空気」までは現場にいないと掴めません
・職員の一言コメント、日常の写真、患者さんとの心あたたまるやりとりなどをあらかじめ集めておくと、“医院らしさ”を伝える素材になります
・形式にこだわらず、手書き・録音・箇条書きメモでも◎

パンフレット制作のよくある課題とその改善ヒント

・「任せすぎて、テンプレのような内容になった」
→ 依頼側から「こういう雰囲気にしたい」「この言葉は大切にしている」と伝えることで、医院の個性が反映されやすくなる

・「素材が足りず、写真や文章が流用だらけに…」
→ 撮影日を設ける/スタッフ紹介を事前収集するなど、制作前の段取りを計画に入れる

・「制作会社との打ち合わせでうまく伝えられない」
→ 上記ステップをメモにまとめて渡すだけでも、コミュニケーションの齟齬を防ぐことができる

発注前におすすめの“簡易準備シート”項目例(自由記述)

・このパンフレットの使用目的は?
・どんな人に、どんなタイミングで渡す?
・読み手にどんな印象を持ってほしい?
・パンフレットで特に伝えたいことは?(最大3つ)
・入れたい写真・紹介したい人は?
・参考にしたいデザイン/避けたい表現は?

→ 打ち合わせ前にスタッフ間で5分ワークするだけでも、“伝える軸”が整理されます。

まとめ:“医院らしさ”は、準備の質で決まる

パンフレットは、医院の顔。
その顔が“よそゆき”ではなく“自分たちらしさ”をまとっているためには、つくる前の設計が何より大切です。

任せきりにせず、“医院からの情報発信”として主体的に関わる。
その姿勢こそが、本当に伝わる・届くパンフレットを生み出す第一歩です。

この記事の監修

ブランディング・ディレクター 豊田 善久
1979年生まれ、東京都出身。学校卒業後、印刷会社で現場を経験。広告代理店勤務を経てブランディング会社であるパドルデザインカンパニー勤務。病院、クリニック、介護施設、訪問サービスなど、医療・介護業界のホームページ制作やパンフレット、リーフレット、動画制作などに多数携わる。あらゆる業種・業界への企画提案経験をもとにお役立ち情報を発信しています。

東京港区のブランディングカンパニー

パドルデザインカンパニーは、5職種で編成されたブランディングカンパニー。ブランドコンサルティングとデザイン会社の両側面を持ち合わせ、クライアントの課題に実直に向き合います。南青山に構える本社を主な拠点に、東京・神奈川・千葉・埼玉の13件を中心に、北海道から沖縄まで全国対応可能です。