“忙しい”人にこそ届くリーフレットをつくるには?
小児科・耳鼻科・予防接種・子育て支援…。
子育て世代が関わる医療リーフレットは数多くありますが、実際には“読まれないまま”終わっているリーフレットも多いのが実情です。
その原因の多くは、設置場所がズレている or 言葉が固すぎることにあります。
本記事では、子育て中の親に届くリーフレットをつくるための、配布導線とコピー設計の工夫を紹介します。
子育て世代に届くリーフレットづくり|2つの視点で見直す
01.“どこで出会うか”を逆算する配布導線設計
・病院だけでなく、親が普段行く場所に置くと届きやすい
→ 例:保育園/幼稚園/児童館/スーパー/ドラッグストア/地域イベント/図書館/産後ケア施設など
・「子どもが遊んでいるあいだ」「買い物の帰り」など、“ほんの少し手が空く時間”に自然と出会える配置が◎
02.“声かけられているような言葉”で始める
・表紙コピーは、“役に立つ”よりも“共感できる”が刺さる
→ 例1:「最近、お子さんの咳が続いていませんか?」
→ 例2:「夜中に発熱。どうしたらいいか迷ったときに」
・医療者目線でなく、“親目線の悩み”で語りかける文体が効果的
ちょっとした言い換えで“親しみやすさ”がアップする例
・「ご相談ください」→「ちょっと気になったら、話してみませんか?」
・「〇〇科外来」→「〇〇についてお困りの方へ」
・「対象:未就学児」→「0〜6歳くらいまでのお子さんに」
→ 医療表現ではなく、親が普段使う“生活のことば”に落とし込むことで、手に取られやすくなる
リーフレット制作のよくある課題と改善のヒント
・「“お知らせ”っぽくて読まれない」
→ 役所の通知のようなトーンよりも、“隣のママの会話”のような文体にするだけで反応率が変わる
・「院内だけで配っていて広がらない」
→ 小児医療こそ“院外からの関係づくり”が重要。連携先や地域拠点を巻き込んだ導線設計を
・「読んでもらうまでのハードルが高い」
→ 見出しやアイコンで“拾い読み”できる構成にし、忙しい人でも“パッと理解できる工夫”を意識する
まとめ:“ことばと場所”が変われば、“届くリーフレット”に変わる
子育て世代にとっての広報は、正しい情報よりも“気持ちをわかってくれる言葉”が入口になります。
そしてそのリーフレットが“どこにあるか”まで設計できてはじめて、行動のきっかけになるのです。
伝えたいことは変えなくていい。伝え方を、相手目線に寄せるだけでいい。
そんな“広報の姿勢”こそが、医院の信頼と来院への第一歩を生み出します。
この記事の監修
ブランディング・ディレクター 豊田 善久
1979年生まれ、東京都出身。学校卒業後、印刷会社で現場を経験。広告代理店勤務を経てブランディング会社であるパドルデザインカンパニー勤務。病院、クリニック、介護施設、訪問サービスなど、医療・介護業界のホームページ制作やパンフレット、リーフレット、動画制作などに多数携わる。あらゆる業種・業界への企画提案経験をもとにお役立ち情報を発信しています。
東京港区のブランディングカンパニー
パドルデザインカンパニーは、5職種で編成されたブランディングカンパニー。ブランドコンサルティングとデザイン会社の両側面を持ち合わせ、クライアントの課題に実直に向き合います。南青山に構える本社を主な拠点に、東京・神奈川・千葉・埼玉の1都3件を中心に、北海道から沖縄まで全国対応可能です。