“紙とスマホ”を分けて考える時代は終わった
20〜40代の患者層は、「チラシで知る」ではなく「スマホで動く」世代。
医療情報も「気になったらスマホで調べる」「LINEで予約」「Instagramで雰囲気を見る」など、行動はデジタルが起点になっています。
そんな時代においては、チラシは“スマホへつなぐ入口”として設計すべき。
本記事では、若年層向けに反応される“スマホ連携型チラシ”のつくり方を紹介します。
“紙→スマホ”へ自然につなげる3つの設計ポイント
01.QRコードは“読まれる導線の一部”として設計する
・ただ載せるだけでは機能しない。「スマホで簡単予約」「フォローで最新情報」など“行動の理由”を明記する
・コードの近くにボタン風のデザインを入れると“押したくなる感覚”が生まれる
02.1テーマ1アクションに絞る
・若年層は「複数選択肢」より「わかりやすい1つの選択肢」に反応しやすい
・例:LINEで初診予約/Instagramで院内の様子を見る など
→ “このチラシを見たら、これをしてほしい”を明確に
03.“スマホ画面のイメージ”を紙面に載せる
・QRの下に実際のLINE画面やWeb予約画面のスクリーンショットを載せると、「本当にここにつながるんだ」と安心感が増す
・“見えないリンク”ではなく、“目で先に見える誘導”を意識する
構成例|A4チラシ(若年層向け診療案内)
▢上部
・キャッチコピー:スマホで完結、気軽に通える〇〇クリニック
・写真:スタッフの笑顔/スマホで予約しているイメージカット
・サブコピー:今すぐLINEから診察予約・ご相談ができます
▢中部
・診療内容(内科・皮膚科・アレルギー・自費診療など)
・「こんな方におすすめ」チェック(例:忙しくて通院できていない/人混みを避けたい など)
▢下部
・LINE登録QR+“画面イメージ”+一言コピー
→ 「友だち追加で、空き状況がすぐわかります」
・Instagram・Web・電話予約の選択肢をコンパクトに並列表示
・「このチラシ、スマホで読み込むともっとわかります」の一文も効果的
デジタル導線の活用例(若年層向け)
・LINE:予約、質問受付、問診票事前送付など
・Instagram:院内紹介、Q&A投稿、スタッフ紹介
・Webページ:症状別説明、診療フロー、料金案内など
→ チラシの目的を「スマホで行動するきっかけ」に設定すると設計の軸がぶれない
よくある課題とその改善ヒント
・QRコードを載せてもアクセスされていない
→ “なぜ読むのか”“何が得られるのか”をQRの横に明記するだけで反応率が上がる
・チラシとWebが別物になっている
→ 紙面の構成とWebページの内容を連動させて、「読んだ続きがスマホにある」状態にする
・フォロワーが増えない/LINE登録が伸びない
→ チラシの“目的”を集約(例:チラシ=LINE誘導専用)にすることで、狙った行動を明確に誘導できる
まとめ:“スマホで動く人”に合わせて、“チラシの役割”も進化させる
若年層の医療行動は、“スマホで完結するか”で決まる時代。
だからこそ、チラシの役割は情報提供だけではなく、行動への橋渡しにシフトしています。
スマホを前提にした設計ができれば、チラシがデジタルの“起点”として生まれ変わる。
次の一歩につながるチラシを、ぜひこの視点でつくってみてください。
この記事の監修
ブランディング・ディレクター 豊田 善久
1979年生まれ、東京都出身。学校卒業後、印刷会社で現場を経験。広告代理店勤務を経てブランディング会社であるパドルデザインカンパニー勤務。病院、クリニック、介護施設、訪問サービスなど、医療・介護業界のホームページ制作やパンフレット、リーフレット、動画制作などに多数携わる。あらゆる業種・業界への企画提案経験をもとにお役立ち情報を発信しています。
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