アスリートは“治す”だけでは選ばない
プロ・セミプロ・学生アスリート、スポーツ愛好家にとって、整形外科は「治す場」であると同時に「復帰を実現するパートナー」でもあります。
そのため、「どれだけスポーツを理解してくれているか」がブランド価値の本質となります。
スポーツ整形外科における差別化ブランディングの要素
01.“競技理解”を前面に出した専門性の訴求
・野球肩、ランナー膝、ゴルフ肘など、スポーツ別の症例と対応実績を明記
・医師自身のスポーツ経験やチーム帯同歴などが信頼形成に直結
02.パフォーマンス向上まで見据えた診療設計
・治療 → リハビリ → コンディショニング → トレーニング再開の一貫性を示す
・理学療法士、トレーナーとの連携体制をブランドとして表現
03.選手・保護者・指導者すべてを巻き込んだ支援体制
・部活動やクラブチームとの協定、教育プログラム、講演会などで「地域のスポーツ医療拠点」としての立場を築く
・保護者向けパンフレットや指導者向け指針の配布で“安心できる指導者”としての印象を与える
04.情報発信とメディア活用による信頼醸成
・リハビリ経過、選手インタビュー、症状別ケア方法をWebサイトやSNS、YouTubeなどで定期発信
・医師の考えや治療方針をブログやインスタで言語化することで“スポーツに強い”印象を形成
差別化に向けたブランディングで失敗しやすいポイント
・“スポーツ対応可”と表記するだけで、専門性が伝わらない
・医師・理学療法士の知見が統一されておらず、患者に混乱を与える
・リハビリだけでなく“復帰後”の関わりがないため、継続的な信頼につながらない
→アスリートにとっての“帰ってくる場所”としての存在感が問われます。
まとめ:“治す医療”から“支える医療”へ進化するブランド設計を
アスリートが本当に求めているのは「痛みが取れた」ではなく「また全力で動ける自分に戻れる」こと。
その実現に寄り添い、伴走することが、スポーツ整形外科に求められるブランド価値です。
選ばれる理由を“競技への理解と誠実な支援”で構築することが差別化のポイントです。
この記事の監修
ブランディング・ディレクター 豊田 善久
1979年生まれ、東京都出身。学校卒業後、印刷会社で現場を経験。広告代理店勤務を経てブランディング会社であるパドルデザインカンパニー勤務。病院、クリニック、介護施設、訪問サービスなど、医療・介護業界のホームページ制作やパンフレット、リーフレット、動画制作などに多数携わる。あらゆる業種・業界への企画提案経験をもとにお役立ち情報を発信しています。
東京港区のブランディングカンパニー
パドルデザインカンパニーは、5職種で編成されたブランディングカンパニー。ブランドコンサルティングとデザイン会社の両側面を持ち合わせ、クライアントの課題に実直に向き合います。南青山に構える本社を主な拠点に、東京・神奈川・千葉・埼玉の1都3件を中心に、北海道から沖縄まで全国対応可能です。